智歯周囲炎(おやしらずによる炎症)

智歯というのは親不知(おやしらず)と言われている歯です。

智歯は10代後半から30代前半にかけて生えてきます。

食生活の豊かさは現代人に硬いものを噛むことを必要としなくなり、現代人の顎は小さくなって来ました。

智歯が生えるころには成長期は末期または終りを迎えており、智歯が生えるスペースはありません。その結果、智歯は横や斜めを向いたりして生えることが困難もしくは中途半端な生え方をします。

そしてそのことで引き起こされるトラブルの一つが智歯周囲炎です。智歯の周囲は歯周組織という歯肉、歯槽骨、歯根膜、セメント質がありそれが細菌感染により炎症を起こすものです。

直接の原因は磨き残し(細菌の塊である歯垢)が智歯の周りに入り込み炎症を引き起こすものですが、次に挙げる二次的な要因が大きく関与します。

  • 風邪、疲労、ストレスなどによる免疫力低下
  • 清掃不良による多くの歯垢の存在
  • 糖尿病など生活習慣病の影響
  • 喫煙や飲酒
  • 歯周病の進行やむし歯の存在

智歯は抜歯しないといけないのか

多くの場合、投薬、プロによる清掃、体力の回復、禁煙、禁酒により症状は3日から1週間程度で治まり、抜歯に至ることは比較的少ないです。しかしながら色々治療を施しても治まらない場合は抜歯になる場合もあります。

特に下顎の智歯の抜歯は複雑になり、術後の痛み、腫れ、顎や舌のしびれが残る場合があります。当院ではそのリスクを患者さんに十分説明した上で行います。また大学病院などより高度は医療機関にご紹介させていただく場合もあります。

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