口呼吸とは

口呼吸

1.口呼吸とは

人は通常鼻から呼吸(鼻呼吸)をしています。口呼吸とは文字通り口から主に呼吸することを言います。

2.口呼吸の弊害

鼻粘膜は毛細血管や細かい毛(絨毛)に覆われています。これらの鼻粘膜は呼吸によって入ってくる空気中のウイルスや細菌を濾しとる「ばい菌フィルター」の役目をしています。また鼻道を通った空気は気管や肺に負担をかけない適度な温度と湿度を持っています。ところが口呼吸ではウイルスや細菌を含んだ空気や乾燥しすぎ、熱すぎ、冷たすぎた空気をほぼ直接気管や肺に入れるため次のような疾患のリスクが高まります。

3.口呼吸が原因でもたらされる主な疾患

関節リュウマチ、花粉症、アトピー性皮膚炎、気管支ぜんそく、過敏性大腸症候群、潰瘍性大腸炎、尋常性乾癬、うつ病、化学物質過敏症、金属アレルギー、慢性副鼻腔炎、歯周病、むし歯、ドライマウス、舌痛症、口臭、その他風邪を引きやすい、インフルエンザになりやすい等

これら数々の疾患は原因が大きく2つに分かれます。

まず1つ目は免疫機能の低下によるものです。口呼吸では病原体が直接口から喉のリンパに運ばれます。このことにより喉のリンパが雑菌のたまり場となります。リンパは人の免疫を担っている重要な器官です。雑菌にまみれたリンパは疲れ切って免疫システムの異常をきたします。これが全身の特にアレルギー性の疾患につながります。

2つめは口呼吸によってもたらされる口腔乾燥症です。口腔内は唾液の潤滑によって守られています。口腔が乾燥することで唾液の質や量が低下し、殺菌消毒能力が低下します。これは特に歯科領域の疾患につながります。

4.口呼吸をしている人の特徴

口呼吸をしている人は表情筋や顔面の筋肉を使うことが少なくなるため次に挙げるような顔貌上の特徴が表れます。

  • 下唇が出て厚ぼったい
  • 口に力を入れると下顎の先に梅干しのようなふくらみができる
  • 左右の目の大きさが違う
  • 目の周りが腫れぼったい、むくんだように見える
  • 口角が下がっている
  • 意識をしないと口が半開きになっている

5.自分でできる口呼吸のチェック

・呼吸時に舌尖(舌の先)はどこにありますか?鼻呼吸をしている人の舌尖は上あごの前歯の内側につきます。舌尖がつかないようなら口呼吸の可能性があります。

・下顎前歯の外側を歯磨きするときの顎の先を見てください。梅干しのようなふくらみがでたり、磨きにくい人は口呼吸の可能性があります。

お問合せ・ご予約はこちら

受付時間 8:30〜17:45
(休診 水・日・祝)