歯医者に行くと「一口30回噛んでくださいね」と言われた方は多いのではないでしょうか?。
医者も同じように「よく噛んで」や「30回くらいは噛んで」とアドバイスしていると思います。
一口30回噛んで咀嚼すると食べ物がうまく唾液と混ざり、嚥下しやすくなる。また30回噛むことで唾液中のアミラーゼ酵素が炭水化物(特にお米)とまざり、ちょうどいい具合にデンプンを麦芽糖そしてブドウ糖に変化させます。
そしてひいては胃腸の吸収をよくして、負担を最小限にするというエビデンスがあるわけですが この30回噛むということの起源は以外なとこから言われはじめたらしい
それは
今から約150年前大英帝国の首相を務めたグラッドストン(1809~1898)という政治家がいた。彼は当時としては89年という長寿を全うしたわけですが、85歳の時に記者から「健康の秘訣は?」と聞かれてこう答えたそうである
「一口32回噛むことだよ」
「神は我々に32本の歯を与えてくださった、一本一本の歯に感謝して噛むと32回になるだろ」
とても深くていい話だとしみじみ思います。アメリカのことわざに
あなたの体はあなたの食事が変化したもの(You are what you eat)というのがあります。
私は、あなたの体はあなたが消化したもの(You are what you digest)と理解しています。
患者さん一人一人の口腔内状況、そして残存歯の本数、状態を把握できるのは我々歯科医師だけです。そして患者さん一人一人にあった食事指導を行い、むし歯や歯周病など口腔疾患だけでなく全身疾患の予防に努めるのが歯科医師の使命であると思います。
分子整合医学で「治す治療」から「守る治療」への予防歯科
院長 河瀬 敦
